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2021-06

プリムス№96 1917年製 ~PRIMUS №96~

プリムス社の小型ストーブの代表中の代表№96。
今回はその中でもかなり古めのごく初期のモデルを入手したのでそのご紹介です。

このモデルをはじめとするプリムス社の小型ストーブの歴史につきましては、
前回の№210の時に少し触れておりますのでそちらをご覧いただきたいのですが、
このモデルのデビューはその210の発売に先立つこと2年早い1915年。
(2年早くデビューできたのは、小型のヘッドの開発が必要だった210に比べ、
ヘッド構造がシンプルだったので早期に量産可能だったからと推測。)

*ここでのデビューとは「カタログ掲載を指し、販売自体は1908年から開始。
詳しくは末尾の追記をご参照ください。


そして今回やってきた個体のタンク底面を確認すると…
s-l1600d_20200927174445295.jpg
「G」とあるので1917年製造

ですので、今回の個体はデビュー後9年目というかなり初期のモデルということとなります。
というか…

1917年?!

大正6年?!


今年でなんと、103歳や~ん!



というわけで、御老体をいたわりつつ慎重に分解し、
そしてリフレッシュ風呂にて入浴いただきました。

DSCN1213.jpg
うむ、良いお湯であった♪

で、浮き出た垢をきれいさっぱり落としてみれば…

DSCN1231.jpg
ピッカピカ~! 若返ったね♪
とても103歳には見えませんよ~♪


それにしても、こうして改めて見みるとほんとにシンプルな構造だなと…

1892年スウェーデン人のFrans Wilhelm Lindqvistが、煤の出ない灯油の燃焼装置を特許登録。
その理屈は、灯油に圧をかけ、小さなノズルから噴き出させ霧状にしてから燃焼させるというもの。
無論それだけでは、圧が下がると灯油は霧状から液状へと戻り不完全燃焼から煤が出るので、
燃焼熱を利用し、ストーブ全体を加熱し、加圧させ続けるというシステム。
シンプルですが、非常に理にかなったこの仕組み。
数あるストーブの中でも、最もその仕組みを体現しているが、
この№96ではないかと思います。

それだけに、毎回手にし、使用するたびに、
「ほうほうほう…、ほんとによくできているものだなぁ~♪」
と、感心してしまうのです。

ちなみに、初期モデルのリリースバルブは見慣れたフィラーキャップ上ではなく、
チョイと離れた位置に独立して存在します。
(上の画像でいうとヴァポ横にちょこんとあるのがそれです)

DSCN1252.jpg
おかげで、フィラートップには美しく凝った刻印を刻むことができました。

DSCN1233.jpg
スプレッダにも誇らしげに「PRIMUS」の刻印が。

それもそのはず、以前210の時少し触れましたが、
当時据え置きタイプの家庭用中心だったストーブを、
手軽に持ち出し使えるよう、小型化された最初のモデルがこの96。
それが1915年のことなので、この個体はその2年後のモデル、
まだまだバリバリの新製品であったわけですね。

そんなわけで無事組み上げできましたので、いざ103年目の炎を御覧じろ!

DSCN1238.jpg
ん?

なんか赤火でね?

DSCN1242.jpg
加圧し強火にするといよいよ顕著!

DSCN1244.jpg
ちなみに、これは弱火

なるほどね。
実はこの赤火、古く使い込まれた96にはよくある現象。
というのも、96のニップルは、ヴァポライザーに直接穴をあけてあるだけのため、
経年劣化で穴が広がれば修復困難。
そうなると燃料過多でこういう赤火になるのです。

まあ、以前ご紹介した方法で、この穴を小さく戻す方法があるにはあるけれど…

DSCN1249.jpg
この奇麗な刻印の有るヴァポを傷つけるのは嫌だな…

叩いて絞る作業で絶対傷をつけちゃいそうだから今回は見送り。

まあ、どのみち手元に96は5~6個あり、今更これを実用機にする気もないしので、
まずはこうして復活できたからそれでよし!

てなわけで、赤火以外は問題なくきれいに燃え続けてくれたので、
ストーブの機能としては問題なし!

と、いうわけで…

DSCN1255.jpg
103歳見事復活!

当分は、私のコレクションケースに収まり、
そしてニマニマと眺められる日々を過ごしてもらおうかな~♪


そうそう…

ついでなんでこの№96の弱点といいますかなんといいますか、そいつの対応策を。
これは携行時タンクからの燃料漏れを防ぐために、トップキャップを取り付けるのですが、
これがキッチリ閉まることはほぼまれで、ほとんどの場合ジワリと漏れが出てくるのです。
おそらくそれは、レンチでキッチリ締め付けるヴァポに対して、
マイナスねじで締めこむこのキャップだと、どう考えてもトルク不足なため、
基部の鉛パッキンにしっかり食い込まないためではないかと思うのです。
ですからその対応としては、より強いトルクで締め付けるしかないのですが、
そうなると恐らくねじの頭を痛めるし、何より脱着が大変でめんどくさい。

ですので私は、トップキャップにゴムパッキンをかましてキュっと締めこんでおります。
これだと強く締めこまずともキッチリ密閉できるし、脱着も楽。

DSCN1528.jpg
このドーナッツ型のパッキンです
(ゴトクの先で簡単に抜き取れるように中央の穴は少し大きめにしております。)

ただし、使用時には必ず取り外すことを忘れずに。


**動画**



とか言っていたら…

DSCN1658.jpg
さらに一台入荷~!

しかも今度は…

DSCN1659.jpg
刻印が「E」の1915年製

ということは…
大正4年で…

これ初代モデルやん!

というわけで、新たに1stモデルが入荷しましたが、
いい塩梅にやれているので、これはレストアせずに機能回復にとどめようかと思います。

ヽ(^∀^)ノ

**追記**

1908年以降9回モデルチェンジを行っており概要は次の通り。

・バージョン1(1908 - ?1911) 
??
・バージョン2(1911) 
 リリースバルブはフィラー上に
・バージョン3(1912?-1921)
 タンク脚が球形から板状へ リリースバルブタンク上へ
・バージョン4(1921〜1925?)
 リリースバルブがフィラー上に
・バージョン5(1926?-1931?)
 タンク脚画折り畳み式に
・バージョン6(1932?-1962)
 A B BAHCO社製造停止
・バージョン7(1962 - ?196X)
 Optimus社製造 タンク脚が板状に変更、63~65年までBahcoとRadiusのパーツ混在
・バージョン8(196X - ?196X?)
 Optimus96と同スタイルへ
・バージョン9(196X - ?1969?)
 ポンプの部が脱着可能な六角形に

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