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ひす日記BBS

日々の出来事や、連絡事項

2020-08

オプティマス22のレストア

昨年末一台の修理依頼がありました。
そのストーブは今回もなんと、

DSCN6101.jpg
オプティマス№22

前回前々回に続きなんとこれで3台目!
とてもレアなストーブなのに、あるところにはあるものなんだなと思いつつまずは状態を拝見。

DSCN6102.jpg
うわ~、こりゃひどいわ!

ご依頼主のお話しでは、最近入手したものの、
左のヘッドはハンドルが挿せない状態なので未点火で、
右のヘッドから油漏れがあり黄色い炎が出るとか。
どれどれどれ…

DSCN6103.jpg
なるほど、なるほど…

分岐のチューブが歪み左右ヘッドの位置がおかしくなってる、
しかもこの状態で前オーナーが無理やり使用していたからか、

DSCN6132.jpg
スピンドルが激しく歪んでいる

試しを回してみると、全く手ごたえがないのでグラファイトガスケットはもう役に立っていない感じ。
(スタッフィングボックスはそれなりに締まってました。)

DSCN6119.jpg
で、臭気を放つ油が出る出る!

で、ストーブ全体がこの油でコテコテになっているので、その処理がまあ大変!
当初この油は劣化した燃料(灯油)だとばかり思っていたのですが、
鼻腔を刺激しまくるこの臭気は明らかにそれとは別物。
確かに嗅いだ覚えはあるけれど、なんだったけ…
ひと作業終え気づいた、ああ!これはあれだ!「キャブクリーナー」。
まともに吸い続けるとアカンやつや!
案の定、この後すぐに鼻の奥に痛みを感じ、上から触れると明らかに中で腫れてきている。
で、結局それが引くまで2週間かかりました。

てなわけで…

DSCN6121.jpg
何はなくともまず分解

DSCN6130.jpg
そして分別洗浄へ

とはいえ、今回はこの洗浄も一筋縄ではいかない。
というのも、ストーブ本体はもちろんのこと、ケース内面にもびっちりこびりつく謎の汚れ。
これが通常のパーツクリーナーや薬品でも除去することができず、
結局はヒートガンで温めつつ竹べらでこそぎ落とすしか方法がなかったのです。
で、こそぎ落としつつよく観察してみると、
樹脂というか、ゴムというかそういうものの飛沫の被膜。
何にせよそういうものでべっとりコーティングされておりました。
一体どういう経緯でそうなった??
先ほどのキャブクリーナーといい、いったい何があったのだ?

てなわけで、それなりに苦労をしつつもピカピカに磨き上げました。

タンク

もちろんほかのパーツもピカピカだ!

DSCN6160.jpg
どう?いい感じでしょう?

ですがきれいになっても歪みは取れない。
そこでまずは仮組しチューブの歪みを取りつつ左右ヘッドの位置調整。
これはまあ何とかなったのですが問題はスピンドル。

DSCN6167.jpg
複数個所で3次元的に歪んでる~!

この状態をどうにかこうにか使用可能なところまでは持っていけましたが、
どうしても修正しきれない部分がグラファイトガスケットをこじり続けるため、
使用しているうちにすぐ圧漏れを起こすであろうことは疑いなし!

で、結局どうしたのかといいますと…

DSCN6254.jpg
新品スピンドルを組み込みました♪

というのも、事前に歪みの件をお伺いしていたので、
その際に修正不可能な場合もある旨をお伝えしていたらば、
きちんと新品パーツのご用意し、同封してくださっていたのです。

ただ、この場合一つ心配がありまして…

というのも、オプティマス111系統のヘッドの新品パーツに関しては、
時折スピンドルとクリーニングニードルとの相性に悪い場合があり、
ギアの噛み合いが渋くなったり空回りしたりすることがままるのです。


この不都合は、組付け時はあまり気づかないのですが、
何度か使用しているうちに急に不具合が出てトラブルのもととなるので要注意。
じつは私の赤い111がまさにその状態で、
振動によりニードルの段がずれ、ニードルがスピンドルに食う込んでしまうため、
バルブを完全に閉じることができなくなり、ヒート不足のまま加圧すると大炎上を起こすのです。
ですので、当初のまる焼け状態は恐らくそれが原因であったのだろうと思います。
(そういうわけで、私の赤い111にはニードルを装着していないのです。)

そういうわけで、ニードルを組み込んだ後は、しつこく振動を与えて異常がないか確認。
ただ、左側だけちょっと渋い気がするんだよな…

てなわけで、組み上げたのち加圧し圧漏れチェック。

DSCN6255.jpg
石けん水での目視&24時間耐久放置

これで圧抜けがなかったのでいよいよ試験燃焼です。

そうそう、実は分解前にも圧漏れテストをしておりその場合も問題なかったのですが、
分解後各パーツを見てみると、NRVも圧力弁もゴムが凹んだうえカチコチに硬化しており役立たず。
恐らく、食い込んだまま硬化&固着していたため、
その結果として、幸い圧漏れを起こしていなかっただけだったんだと思います。

DSCN6181.jpg

てなわけで、圧力弁はPIPIを新品と交換し、
NRVは鉛ガスケットのない古いタイプであったため全体を新品に交換。
なお、フィラーパッキンは弾力に富みまだまだ使用可能だったのでそのまま使用。

てなわけでいよいよ点火、さてどうなる?

DSCN6265.jpg
あれ?左がおかしい???

燃えるには燃えるのだが、炎に偏りがあり、どうかするとすぐ消える。
これはニップル不良の時に見る現象なので、とりあえず新品ニップルと交換してみるも変化なし。
じゃ、もしかしてクリーニングニードリル?
そういうわけで、ニップルを再度元に戻して今度はニードルを入れ替えるも変化なし。

DSCN6281.jpg
????????

内部か?ヘッド内部の通路に問題があるのか?
何らかがガスの流れを邪魔しているのか?
でも、組付け前にきちんとチェックして流れに問題が無いことはわかってる。
ではチューブの分岐部分?
確かにあそこで歪んでいたから、内部で何らか問題ができてしまっているのか??

とはいえ、内視鏡でもないと見れる部分でもないのでどうしようかとしばし思案。

まてよ…、じゃあ今ある邪魔を取り除けば少しマシになるんでない? 

というわけで、ニードルを取り除いて試してみたら…

お!いい感じ♪

てなわけで、根本的に直ったわけじゃないけれど、これでとりあえず実用可能!
ご依頼主にはその旨お伝えし、以降はプリッカーをご用意願えばそれでいいや♪

そんなこんなで…


DSCN6296.jpg
右よし!

DSCN6297.jpg
左もよし!

DSCN6295.jpg
両方よ~し!


ですがご依頼主にこの件をお話ししたところ、
やはり燃料が灯油なだけに煤による詰りが不安だとのことなので、
ニードルを装着で燃焼させるためにあれこれ試行錯誤。

幸か不幸か、正月明けで本業が暇だったため、再度ばらし思いつくことを色々試してみました。
そして銅線などを使用しての燃料通路やストレイナーの確認などほかにもあれこれ試してみたものの、
どこにも異常は見当たらなく、「??」と思いながらも再度ヘッドを入念にチェック。
無論こちらも問題なし。
で、仕方なくニードルをしげしげ眺めると、段部分に偏摩耗があったので、
これが原因とも思えないものの鑑賞部分を調べてみたり、
そのついでにルーペでさらによく見ると、ニードルが錆びて凸凹の上、グラグラ!
こりゃ、あと数回脱着したら確実に折れるわ!
そう思ったので、手持ちの新品ニードルをいくつか取り出し、
その中で最もしっくりきそうなものを選んでは、
気になる部分をやすりで磨きスムーズに動くのを確認したのちニップル装着。

で、さっそくテストしてみると…

DSCN6319.jpg
お!バッチグ~?

DSCN6320.jpg
困ったっちゃんの左が完全復活!

DSCN6321.jpg
右もよし!(というか、なんか勢いが増した感じ?)

その後何度かテストしてみましたが炎は安定したままで、
またニードルがぐらつくこともなく安定していたのでこれでうまくいけそうです。

そういうわけで、結局どこが原因だったのかはいまだにもって不明なんですが、
とりあえずこれで本当に作業完了。
(右の炎の感じも変わったんで、やはり燃料通路?それともニードルも含めての複合的なもの?)


DSCN6310.jpg
完成~♪


ああ、これで無事送り出すことができるとほっと一安心。
いつでも楽しくキャンプでご使用いただけますよ♪


さてさて…
じつは今回ちょいと気づいたけれど、
この22ってタンクの燃料残量に気を遣わねばいけないね。
じつは、テスト時に燃料を入れてみて、その後いつものように30分連続燃焼させようとしてみたら、
20分あたりでガス欠の症状。
おや?そこまで燃費が悪いのか?そうおいタンクから燃料を抜き取り計ってみると、
減るには減ってるけれど2~300ほどは出てきました。
つまりは大型タンクのために、チューブが油面に浸るには最低限度の燃料が常に必要ってことなんで、
手で持ってみて、「あ、まだ入ってるや♪」とそう思っても
じつはガス欠って場合も十分ありあえるってことなんです。

私のし愛車ドリーム50もタンクを変えてから燃料コックが上に上がったんで、
この22B同様タンク内の燃料があってもガス欠になるのですが、
最初はそれに気づけず、「どこが壊れた?!」と結構悩んだものなのです。
(残量が少ないときの上り坂も同様にガス欠症状を起こします。)
なまじ燃料があるのが確認できると、よもやガス欠とは思えないですからね♪

そうそうそう!


最後の最後に一つだけ。

実は今回いじっていて初めて目にしたのですが…

DSCN6301.jpg
この工具はいったい何だろう?

ケース上蓋に装備されていたけれど、その用途が全く分からない。
というか、本当に初めて目にしました。
(ネットで調べても、jこれが付いている個体は見つからなかったし…)
ご存知の方教えてチョ~ダイ!


*動画*

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コメント

ウィックは?

こんにちは
タンクに2~300ml残っていてガス欠とは、分解した部品を見るとウィックが無いからでは?
本来ウィックの無い機種なのでしょうか?
ウィックがあれば空になるまで残燃料使えると思いますが。
ゴミろ過のストレーナの役割もしますしね。

お久しぶりです

お久しぶりです!
これ、かなりの手間ですよねぇ!
最近、私はバラすのを、辞めてますね!
持ってる奴だけをメンテナンスする感じになりましたね!
久しぶりにバラしたのは、プリムスのカーバイトランプ1031です!
ニップルのつまりでガラスを割ってしまって、
しょげている感じですかね!
あれ、普通のガラスみたいよ!

Re: ウィックは?

まいどです。
ポンプで加圧のこのタイプには、ウイックがないのです。
ですので、吸い込み口が燃料で浸っている稼働がポイント。
だからタンク内に燃料が残っていても、空気交じりで量が少なくなったり、
最悪ガス欠になるのですよ。

ちなみにウイックは灯油と相性はあまりよくないんじゃないのかなと思います。
というのも、ガソリンと違い粘度の高い灯油の場合、
吸い上げ速度と燃焼による消費のバランスが悪いのでおかしなことになるような…。
これは以前123をケロシン化したとき(↓)などに感じましたし、
http://hisuaki.blog31.fc2.com/blog-entry-3307.html
ほとんどのケロシン機種がウイックを採用していないことからもそうじゃないかと思っております。

Re: お久しぶりです

まいどです!
確かに、こういう作業は慣れてても乗っていないと面倒でやる気がしないですね。
で、実はただいま、この勢いに乗って作業途中のラジウス43サイレント(そちらとお揃いでしょう?)に取り掛かったのですが、
NRVがどうしても緩まず頭を抱えております。
(なぜだかあちらの頭が大きくてレンチがはまらない)
そういうわけで、次の手段のために、工具を準備中であります。
とか言いながら,しばしまた放置かな?

プリムス1031?!
あの気球みたいなやつですね?
うちにはこれの軍用がありますが、そうですかつまりで割れちゃうのか…
とはいえ、あのガラス普通とは言っても入手困難でしょう?
そりゃしょげますよ~。

とほほ…

工具

その工具なんでしょうね?見たことがある気がするのですが。修理待ちも含めて3台ほど22ありますが、そのようなパーツが付属していることはありませんでした。気になります。ストレーナーなんですが、メッシュ何番位を使用していますか?

Re: 工具

こんにちは。
道東さんもご存じないとは、こりゃいよいよ正体不明…

というか、まだ3代も22をお持ちで?!
こっちのほうにびっくりだ~!
ヽ(^∀^)ノ

不明工具は、これかな?

こんにちは。

1月18日、千葉で雪降りました。
ワンタッチ傘さしました。

不明工具ですが、ワンタッチ傘の指で押すレバーの形状に似ていると思います。
古いから全金属製、違いますかね?
支点となるピンの穴があっても良さそうですがね。

違っていたら笑ってください。

Re: 不明工具は、これかな?

まいどです!
そうそう、私も真っ先にその傘の部品を連想しました。
で、「自転車のかぎが開けれたりして…」とも。
https://www.google.com/search?client=firefox-b-d&q=%E5%82%98%E3%80%80%E9%87%91%E5%85%B7%E3%80%80%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E3%80%80%E9%8D%B5
(=^^=)ゞ

その後ニップル回しかなとかいろいろ試したのですが本当にさっぱり?!
なんなんだろこれ?

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