ひす日記BBS

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2017-09

ポンプの修理・はんだ付け~BURUMOS №21 Touring~

先日届いたイギリス製の古いケロシンストーブ。
いつもの様にメンテすべく、まずはNRVを取り外しにかかります。
すると…

パキッ!

ちょい固いなと思い力を加えた瞬間、嫌な音と共に手ごたえが無くなり、
それと同時にタンクの中でカラコロと金属音。
これはあれだ、ポンプ先端のNRVと固定している円盤のハンダが外れてしまったな…

時折こういう風にはんだ処理の甘い個体があるんですよね。

さて、修理するか~!

そういうわけで、作業にかかります。
修理方法はいたって簡単。
ポンプ接合部のハンダを炙り引き抜いたのち、
先端の円盤をはんだ付けして、その後またポンプをタンクにはんだ付け。


ですがいくつか、コツというか注意点がありますので順番に。

①ポンプ引き抜き
IMG_5431.jpg
・必要以上の加熱は、他のパーツのはんだが取れてばらばらになってしまいますから、
予防のために他のパーツを濡れ雑巾でカバーします。
(熱を加えたくない部分にアルミホイルを巻いておくのも効果があります。)
・ポンプロッドから皮カップを取り除き、ポンプに取り付けます。
・後は接合部を最小限度炙り、ロッドを小刻みにクンクンと引っ張るときれいに抜けます。
接合部から溶けたハンダがにじんできたら抜き頃です。)

②分解・清掃
IMG_5436.jpg
パーツはばらして、次回の組み付けのため洗浄脱脂しておきます。

IMG_5438.jpg
このNRVが固定されている部分が、本来ポンプスリーブ(筒)の先端につきます。

組み直す前にNRVを取り外さねばなりません。
IMG_5475.jpg
NRVの先端のホルダー(筒)部分を取り外したのち、
潤滑浸透剤に丸一日浸したのち、バイスとバイスプライヤーを使用して緩めました。

今回はこれで無事外れましたが、これでも無理ならトーチで炙るなども必要です。

ばらせた部品は、酸とブラシ、パーツクリーナーなどで洗浄・脱脂を済ませておきます。

③はんだ付け

IMG_5486.jpg
まずはポンプ部先端。
ネジ部にはんだが流れないように注意しつつ作業し、
作業後はNRVを組み込んだのち、水中で息を吹きこんだりして圧漏れが無いことを確認する。

ポンプスリーブに付着している余分なハンダをやすりで取り除きタンクにセット。
IMG_5496.jpg
取り外し時同様ガードしながらネジ部にはんだが行かないように気を付けて作業。
(ロッド固定用のキャップをねじ込んでおくと、ネジ部のガードにもなります。)

その後NRVをセットし、加圧して圧漏れが無くば完了です。

実は今回この時少し気になることがありました。
というのも、このNRVをセットする際、せっかくだからと手持ちの新品を組みつけたのです。
その後加圧しチェックすると、「あれ?漏れてる?」
組みつけ時の感触に違和感もなかったので、不良品かな??
そこで取り外してチェックするもおかしいところはどこもない。
念のため他のストーブに取り付けると、圧漏れもせず何の問題もない。
そこでもともとついていたものとじっくり見比べるも、
眼で見てわかる差異は見られない…

仕方がないので、もともとのNRVに新しいゴムをセットし仕組み直すと、
圧漏れもなくいい感じ。

そう言えば、イギリス製は、ニップルなどでも微妙に独自の規格の時がありますから
どこかに微妙なサイズの違いがあったのでしょうか?

さて、これで取りあえず作業完了。

ではテストテスト♪
IMG_6013.jpg
おお~!迫力満点!


というわけで、この子も無事復活完了できたので、
後になりましたが自己紹介♪

IMG_5532.jpg
実はこのストーブの正体は、
英国製 「BURUMOS №21 Touring」
恐らく1950~70年代ごろの製造です。

サイズ的には、OPUTIMUS00やPRIMUS201、RADIUS21とほぼ同じサイズ。
(この数字の表記、統一してくれれば分かりやすいのにね。)
ソロでも、数人のパーティでもこなせる、最も使いやすいサイズですね。

実は先日愛用していたOPUTIMUS00を友人に譲ったと同時に手元に来たので、
これからはこれを愛用しようかと復活させていたのでした。
ふっくら、まるまるとした00のタンクは可愛らしく魅力的でしたが、
こいつの角ばり、反りのあるエッジのきいたタンクもなかなかに武骨でよい!
だから磨かずに、ガンガン使い倒してやるつもり♪

さて、英国製といえば…
IMG_6021.jpg
英国製のケロストによくみられるバーナートップ中央にあるマイナスネジ。

これを外せば、あの面倒で入り組んだローラーバーナーの足を避けつつ、
専用工具でグリグリ回さずとも、もっと楽ちんにニップルの脱着ができる!

実は、ニップルへのアクセスを容易にするためのこのねじはBURMOSの特許!(だそうです)

やるな~!

ただし、確かに脱着の際は非常に便利ですなのが、
固着したものを取り外す場合は、この穴に合うレンチは強度が落ちるので、
普通のユニバーサルタイプの方が使い勝手が良かったりします。
でも、やはり普段使いにはとても便利!

またゴトクの上のすべり止めのギザギザ加工も英国製に多く見られます。
こういう気づかいというかこだわりが意外な気もしますが、
思えば勝手は「世界の工場」であったわけで、
モノ作りにこだわるのはお国柄なんでしょうね。


ん?
いや待て、もう一つこいつはやっとかいないと(やっておかねば)いけないことがあった!

というわけで次回に続く

*追記*
このストーブが作られた1950年代以降時は世界的にこの手のストーブは下火に向かう頃でした。
ですので、それらを製造するメーカーも、吸収合併・統廃合と激動の時期であり、
結果、一つのメーカが複数のブランドを持つことも少なくありませんでした。
(オプティマス社のプリムス、スベアなどがその代表)

そういうわけで、もともと鉄鋼業が盛んで、
ストーブ黎明期に数多くの製造メーカーが出現したイギリスでもそれは当然起こり、
多い時には200を超えたメーカーも最終的には数社にまで絞られたようです。

だからこのBURUMOSというのも実はブランド名で、
製造していた会社は Townson & Coxson.という会社。
で、さらに言うならそこも鉄鋼加工・工作機械製造を主にするMacrome社の一部門であったようです。

そういうわけで、さきほどバーナートップ中央のねじをBURMOSの特許と書きましたが、
正確に言うならば、その当時その特許を取得していたのが、
BURMOSの製造販売権を持っていた会社
、という言い方の方が正しいですね。

なんせ、このトップのネジは、イギリス製ストーブには当たり前のように見られますから。
CIMG5414.jpg
無論軍用のハーロックにも。



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コメント

はんだ付け

今日も、こんにちは。

はんだの種類は、
やはり電子機器用のフラックス入り糸はんだでしょか?

電子機器用でも、鉛フリーは濡れ性が悪いので、従来の錫+鉛ですよね。

まさか、液体フラックス塗布して板金用の糸はんだを使用しましたか?

熱源としては、電気コテ・極細ガスバーナーどちらを使用しましたか?
電子機器用の電気コテは15~30Wで弱いので、板金用の50~100Wですか?

はんだのマスキングですが、
電子回路基板のはんだ付けでは、シワシワの薄茶色の紙粘着テープを貼っておくと、はんだ槽に入れた時に付きません。つまり、はんだ程度の融解温度には耐熱があるテープということです。

バーナーの炎が当たれば紙テープ焦げますね。

Re: はんだ付け

こんにちは。
ハンダは(真鍮製の)鉄道模型が趣味の友人に教えてもらい、
板金・ステンレス用はんだをガストーチで使用しました。

小さいパーツの場合はコテ(100W)で行いますが、
このくらいの範囲になると、それでだと温まり方が遅く、
他の個所まで熱せられてしまうから、トーチでピンポイントに加熱しております。
おかげで、下手な私でも作業性と仕上がりがマシになりました。

なお今回は使用しませんでしたが、
マスキングには、アルミテープをよく用います。
あれだと、最初にしっかり押さえつけておけば、
熱で粘着剤が弱まってもずれることが無いですし、
少々のトーチの炎にも耐えてくれるのですよ。

でもこの作業、もっと上手になりたいな~。
上手い人は、トーチだけで見事に鉄道模型をも完成させてしまう!
あの技があればな~。

Re:Re:はんだ付け

本来、タンクの内側からはんだ付けしているから、見栄えが良いのでしょう。

修理では、外側からのはんだ付けになるので、いかに綺麗にはんだを盛るかですね。

マスキング、紙やすりで削るしか思いあたしません。
はんだを盛るではなく、はんだを隙間に浸透できれば綺麗になるのかな?

そうそう、はんだ付け後の表面には、フラックスの皮膜が残っていると思いますので、アルコール等で除去した方がよいです。
確かフラックスは酸系です。

とりあえず、真鍮の錆び取りして地肌を出してから、はんだ付けした方が良いかと思います。
フラックスの錆び取り作用のみでは、心細いです。

Re: Re:Re:はんだ付け

そうなんですよね。
修理の場合はどうしても外からハンダを流すことになりますね。
だから私程度の腕だとこんな感じ。
でも上手い人が行うと、外から出もすごくきれいな仕上がりになりますね。

以前見た方法で、タンクを横向きに固定し、
それにポンプをきっちりの位置に挿入、固定できる冶具を作り、
コテを押し当てて、じっくりと糸ハンダを流し込む方法がありました。

この方法だと、本当に処理が綺麗で、みた感じ全くわかりませんよ!

フラックスの酸はかなりしつこいので、
私はいつも、アルカリ溶液にドブ漬けし、中和させたのちよく水で洗い流します。
特に今回のような作業だと、タンク内部や、内側のポンプスリーブにもフラックスが付着していると思うので、
それもまとめて中和しないと気が済まないのですよ。

ハンダ付け前の下処理でやすりをかけていると、
いきなりきれいな真鍮が見えてくるので、
その時無意味に嬉しくなります。

(=^^=)ゞ

ザック内に燃料漏れ

今時、ケロシンストーブと登山に持っていく人は少ないと思いますが、ザック内に灯油が漏れて臭い経験された方がいるそうなので、思いつきで・・・

漏れる箇所として、
センターキャップ、フェラーキャップ、エアースクリュー、安全弁、NRVが考えられるが、安全弁とNRVは論外とします。

一番怪しいのは、エアースクリューの緩みかと思います。
ニードルのため強く締めることもできず、ゴムパッキン的な緩み防止も無い。

案1 (おすすめと思います)
エアースクリューにNBRゴムワッシャーを挟み、ゴムの弾力で緩み防止する。
マナスル121の場合、内径φ4位×外径φ10位×厚さ3~5mm
ストーブ使用時は、ゴムワッシャーを外すので紛失に注意。

案2 (加工があるし部品数が多い、見栄え悪い)
エアースクリューをワイヤリングする。
ワイヤリングとは、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0

エアースクリューのツマミに穴をあけて、五徳の足を差すところ等に縛って緩み防止する。
金属線では不便なので、、ゴム糸なら張力で緩み防止になることでしょう。

小型のS字フックとゴム糸でワイヤリングすれば脱着が容易と思います。
単なる、緩み防止方法です。

Re: ザック内に燃料漏れ

なるほど、確かに最近だとあれを持ち歩くという方は少数派ですね。
実は私の恩師が最近新たにマナスルを買われのですが、
理由は、防災時に灯油が使えるからとのこと…
山ではやはりガスのようです。

で、確かに灯油は漏れると厄介な癖に漏れやすい!
私はエアスクリューにテフロンテープを巻き、
ペーパータオルで包んでジップロックに入れて持ち歩くくらいです。
(漏れ防止というより、漏れた後の対応ですね。)

ワイヤリングしたストーブなんてとんがっててカッコよさそうですね♪

ザック内に燃料漏れ

ストーブ修理について、今までのものを全部読ませていただきました。今回も、ぼくならばとうに諦めてしまっていたケースでしたね。毎回、感心してしまうのは、発想の自由さと創意工夫で楽しみながら修理されているように感じられるところです。だから、読むのが楽しいですよ。
ザック内の燃料漏れについてですが、実際に使ってこその古ストーブだと思って積極的に山に持っていくようにしているのですが、マナスル以外の96タイプはセンターキャップから漏れることがぼくの場合多いのです。移動中だけシールテープを使ってごまかしているのですが、気圧の差の影響もあるのでしょうか、ごく少量、漏れることもあります。
ペーパータオル入りジップロックは漏れるということを前提とした考え方で、そーですよね、使えればいい訳で完璧を求める必要などないですもの。漏れ防止ではなく漏れた後の対応に切り替えること、そのまま真似させていただきます。

Re: ザック内に燃料漏れ

こんにちは。
わざわざどうもありがとうございます。
思いつくまま書いていますので、気が付けば記事数も増えておりますが、
思えば、それ以上あれこれストーブをいじり続けておるのですよね。
まあ、我ながら飽きもせず…
(=^^=)ゞ

でも実は、その修理作業や、そこに至るまでの試行錯誤こそが楽しくて。
ですから、おっしゃられているようにまさに「楽しみながら」なんですね。

古いケロストは、実用よりコレクションになりがちですが、
山行のおともにされているジュンイチさんはさすがです!
ストーブたちも大喜びだと思います。

また古さゆえ、性能や利便性では今の基準では物足りないですが、
それを補って余りある魅力と楽しさにあふれているので、
そういう部分は、「まあ、そんなもん♪」と割り切って付き合えば、
いわゆる、「あばたもえくぼ」になっちゃいますね。
(=^^=)ゞ

かくいう私は、もうずいぶん山から遠ざかり、
バイクで近所の河原などに持って行くのが関の山。
後は毎日店番しながらのお昼の湯沸かしですね。
(つい今も↓で沸かしてました。)
http://hisuaki.blog31.fc2.com/blog-entry-3131.html
だからストーブたちはやや欲求不満気味かな?
無論それでもことらは楽しいのですが、
いつかはまた山で思いっきり使いたいですね。

ではまたよろしければ、こちらを覗いていただいて、
書き込みなどしていただけると嬉しいです。

どうもありがとうございました。
(*^人^*)

96センターキャップ漏れ

ひすさん、こんばんは。
ジュンイチさん、はじめまして、こんばんは。

昨日、仕事してたから曜日を勘違い(火曜日と思っていました)で更新無しかと思ってました。

マナスル96以外の96タイプって、

http://hisuaki.blog31.fc2.com/blog-entry-3297.html

プリムス・オプティマス・モニターの96ですよね。
タンク側がメネジで鉛ガスケットが入っているもの。

確かに、鉛ガスケットの変形を考えると、センターキャップを強く締めたくないですね。

で、単純に、自作円形ゴムシートを作り、センターキャップで挟めば漏れ収まるのではないでしょうか?
ゴムの代わりに、牛乳パックの紙ではどうでしょうか?
ちょこっと圧縮代があって、ほどほどに耐燃料性があれば良さげ?

また、センターキャップの円形くぼみに、円形ゴムをはめて、タンク側のパイプ穴を押さえる。
鉛ガスケットが変形していて盛り上がっていると難しいかな。

S字フックとゴム糸のワイヤリングですが、引っ張りバネのフックを直接引っかけるっていう手もありかな。

エアースクリューが、カシメ抜けないものは、ゴムワッシャー式はできませんね。

Re: 96センターキャップ漏れ

水曜日なのでこんにちは。

さて、タンク雌ネジの96タイプはものによっては結構漏れやすいですね。
底をいろいろ工夫するのもオーナさんの楽しみの一つ?
色々なアイディアで試してみるのも一つの楽しみ方ですね。

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