ひす日記BBS

日々の出来事や、連絡事項

2017-07

ナチスのストーブ  ~JUWEL33~

「ナチス」

こういうと、まずほとんどの人が即座に眉をしかめます。
その様子を見るたびに、私はいつもある種の違和感を感じます。

私は、普段は政治や宗教の話題には触れません。
それは、そういう話題が、どうしても主観的な内容になりがちで、
対立意見に対しては、まず相いれることが無いことが多いから。

ですから、今回もその手の話題には触れたくないのですが、
ただ先ほどのような反応にだけは、

「ちょっと待って。そして、ちょっとだけ考えて。」


と一言口をはさみたくなります。

無論、ナチスのしたことは誰が見ても悪いことで到底許されるべきことではありません。
私自身、大まかな話は小さい時から見知っていたけれど、
私ら世代なら目にしたことはあるだろう、あの「夜と霧」を読んだ後は、その思いがさらに強まりました。
(この作品は、心理学者である作者の収容所での体験談をつづったもので、
学者ならではの冷静な視点での収容所生活を記録分析しております。
ですが、それ以上に作者の内面を通じ、人間と人間、人間と社会、精神と魂との結びつき、
果ては、「真の幸福とは何か?」にまで思考を昇華していくという、
そういった人生そのものの意味を深く考えさせられる深い内容の文学作品になっております。
ですので未読の方はぜひ一度。)


しかしその一方で、
「ではなぜこうなったんだろう?」
とそういう疑問も生じ初め、その辺を勉強していくと、
結局は、一部の狂人たちが起こした凄惨な出来事ではなく、
そうならざるを得なかった流れに乗ったものたちが、流れに乗り過ぎ、
そして暴走してしまった結果なのだなと気が付きました。

だから、当然その責任は罪を犯した者たちにあるのはもちろんですが、
その者たちを強く支持したものたち、
また、そうせざるを得なくさせたものたちにもあるはず。

ですが、今ではその点はほとんど無視され、
あるいは取り上げられても非常に希薄。

つまり、悪事の責任をすべてナチスに押し付けて、
被害者側、迷惑をこうむった側だととぼけた顔して頬かむりする。
そういう風にしか見えないのです。

だから私はいつもそういうのを見るにつけ。
「卑怯だな、アンフェアだ。」
と思ってしまうのです。

誤解のないよう言っておきますが、
これは何もナチスを擁護しているわけではありません。
今後の話として、このような物事のとらえ方を良しとすると、
過去に起きた悲劇の原因を見定めることができず、
それを踏まえたうえでの反省や、対応策が取れないので、
将来において、同様な悲劇が繰り返される可能性が残ってしまう。
なのに、(おそらく)そういうことを承知のうえですっとぼけるその態度が卑怯だと言っているのです。


そういう理由から、こういう問題は、加害者被害者両サイドの立場から検証しつつ、
なぜ、そうなったのか?
なぜそうならざるを得なかったのか?
なぜ、途中で止めれなかったのか?

そういうことこそを考え、
そして、それを過去の事件とセットで子供たちに学習させるべきであるといつも思うのです。

だから、冒頭のような反応は、
そのような学習をする機会を拒絶する態度に映ってしまい残念に思ってしまうんですよ。

また、同様な理由から、
ナチスによる数々の施策についても冷静に判断し、
良いものは素直に評価できる、そういう公平な目を持てる世の中であってほしいとも思うのです。

・各種社会保障制度
・福祉中心の生産力の拡大とそれによる失業抑制政策
・労働問題
・環境衛生、公害対策を視野に入れた都市計画

後には当たり前になるこれらの政策を、世界に先駆けて手がけ、そして成功させたのもまたナチスです。
(そういう意味で、亡命したユダヤ人である作者が冷静にヒトラーを分析し評価したヒトラーとはなにかは名著だと思います。)

以上、非常に長く、かたい前置きになりましたが、
同様な理屈から、あの時代の工業製品も、悲劇とは切り離し冷静に正しく評価すべきであると思うのです。

というわけで…


今回ご紹介するのはこちら。
IMG_1654.jpg
今回ご紹介するのは、ドイツ軍用ストーブ 「JUWEL33」


どこかで見たような感じだと思ったあなたは大正解、
これは以前ご紹介のJUWEL34Meva 2140」とほぼ同じ、
と言いますか、実はこのARARAと同時期にもう1種別会社で同形式のストーブが存在し、
それが「JUWEL34」の前身であるこの「JUWEL33」なのです。
だから、そっくりなのは当然といえば当然で、
またまた当然、JUWEL34のコピーである「Meva 2140」と似ているのも当たり前
(とはいえ、それらはすべてもとをただせば、
スエーデンの名機SVEA123のコピーなわけですが…)

しかし当然全く同じというわけもなく、その違いを中心に見ていくととにします。
(比較しやすいように34と並べて説明しますね。)
IMG_1664.jpg
ふたは、JUWEL33はねじ込み式で、34はベルト止め。

ねじこみの法が使い勝手がいいのに、なぜベルトにしたんだろう?
ベルト通しをつける分、コストも手間もかかるだろうに。
実際使い比べても、ベルトを完全に引き抜かない限り、
底蓋に通したベルトが段になるので、平らな面ではガタつき安定しないのです。
(だから、いちいちベルト抜き、再度通し直すのが面倒な私は、皮で固定式のベルトを自作。)


筒型のケースが風防とゴトクを兼用するのは同じですが、
IMG_1660.jpg
33は丸棒を曲げたゴトクで、風防の穴は1段。
34は、プレス金具のゴトクで、風防の穴は2段。
この辺は、34の方がゴトクが抜け落ちにくく紛失しにく、コッフェルを乗っけてた際滑りにくいのと、
穴が多い分燃焼効率も良いから、素直に改良でしょうか。

ストーブ本体はというと…
IMG_1658_201511111539296eb.jpg
フィラーキャプと安全弁が違う以外ほぼ同じ。
スピンドルといいか、バルブが33は斜めで34は垂直についております。
(とはいえ、SVEA123Rと違い、34にはクリーニングニードルが無いのにね。)

安全弁でいうと、
IMG_1657.jpg
33はこの様にバルブシステムがタンクの外側にあるのでデベソの様に出っぱっていますが、
34はタンク側にバルブを持ってきているので薄くスリムな作り。
これは改良ですね。

無論刻印は違います。
IMG_1656.jpg
しかし、おおむねほぼ一緒ということは、つまりこの手のストーブは、
この時代にはもうほとんどスタイルが確立されていたということでしょうね。

そしてこれらはどれもバーナー部とフィラー部こそ真鍮ですが、
後の部品はすべて鉄という腐食しやすい素材です。(真鍮タンク仕様もあり)
ですがというか、だからというか、
それぞれは結構厚みのある素材でしっかり作られております。

だからこそ、戦地という過酷で特殊な現場で酷使されながらも、
今でもまだこうして実用に耐えうる性能を維持しておられるのでしょう。
まあ、それはこういう道具全般に言えることなのですがね。

とはいえ、そういうまじめなものづくりの姿勢は、
やはり素直に嬉しいものです。

IMG_1650.jpg
というわけで、ナチス時代のストーブでした!

って、アララ?

IMG_1653.jpg
なんか他にも増えてない?

というわけで、実はまだこの時代同形式のストーブが他社でも作られていたのです。
次回はそれらをご紹介♪
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コメント

ナチスの話、同感です。植え付けられた固定観念で客観的な考察ができないですよね。
ちょっと調べてみるとつじつまが合わない話とか結構ありますからね、南京大虐殺やA級戦犯なんかもそうですし・・・

個人的には第二次大戦中のドイツでの発明は凄い物が多い気がします。
っていうか、ひすさんのストーブ熱はワールドワイドですねぇ~ 
そのうち、ひすストーブ博物館ができてしまうのでは!?

Re: タイトルなし

こんにちは。
ほんとうにそのとおりで、植え付けられた概念に何の疑いも持たず、
自分は高見で批判ばかりしたがる人が多すぎます。
それだと、何も進まないし解決しないのはもちろん、
そういう状況をしたたかに利用しようとしている者たちにとっては、最高の状況。

何事においても、ある事象を冷静に評価、分析できず、
また、学ぼうとせず、批判ばかりする人は、
その人はもちろん、周囲にとっては悪害しかもたらしません。
でも何か起こった時、一番声高に不平不満を叫ぶのも、だいたいそういう人たち。

>南京、戦犯
間違った情報が完全に浸透していますよね。
中國サイドのプロパガンダとしての南京。
本来の意味を理解しないまま叫ぶÀ級戦犯。
*このÀ級とは、罪の重軽を示すのではなく、そのカテゴリーを示すに過ぎないことを知らない人が多すぎます。
A級戦犯は「平和に対する罪」、B級戦犯は「通例の戦争犯罪」、C級戦犯は「人道に対する罪」
(というか、完全に事後法なのでで、法的には無効で意味が無いうえに、裁判そのものが、裁判として成立していない!)
どちらも、受け手の勉強不足にも大きな問題があります。

>ストーブ
いや~、この世界は深くて面白い!
時代による差はもちろんですが、地域によってもいろいろあってとても面白いのです。
特に共産圏のものは、新しいものでもかなり昔の形状を残していたり、
独特の進化をしていたりして、まるでガラパゴス!

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