ひす日記BBS

日々の出来事や、連絡事項

2017-07

GIストーブ  ニップルからの圧漏れ対策 (M-1941,1950)

さて前回に引き続き、GIストーブ M-1941(№520)の話題です。

私は今まで1941、1950あわせて40台近くこれらのストーブをレストアしましたが、
どのストーブにも独特の弱点があるように、これらのストーブにもまたそういうものがあります。
これらの場合、端的に言うとニップルからの圧漏れ
チェックバルブやフィラーキャップパッキン、
そして、ニードルクランクやスピンドルをきれいに仕上げても、
なぜかバルブ全閉でニップルから圧漏れを起こす個体があるのです。

IMG_9735.jpg
石鹸水で確認するとこんな感じで。

というのも、このストーブのスピンドルは普通のストーブと少し役割が違うからなのです。
一般的なストーブのスピンドルは、下図のようにバルブ(燃料の通り道)を直接開閉します。
スピンドル

ですが、GI系統はそうではなく、バルブの開閉は、
「エアチューブ」(燃料を吸い上げる管)の中にあるフュエルニードルが行い、
スピンドルはそのニードルを介してバルブの開閉を行います。
1940でいうと下図のように、スピンドルのテーパーを利用し、ニードルを上下させているわけです。
GIスピ3
ですので、いくらスピンドルの状態がよくとも、
下のバルブ側に問題がある場合は、圧漏れを起こしてしまうのです。

後のモデルのM-1950ではこの部分はスピンドルではなく、クランクで上下させるように改良され、
ニードルとクランクの接合部にもゴムパッキンが追加され密閉度を増しております。
またニードルの動きを1940とは反対の下向きに動くように変更し、、
ニードル下端の形状を末広がりにすることにより、さらに気密性を上げております。

こんなイメージ。
GIスピ1950aa


ちなみにパッキンはこの位置の小さなドーナツ状のもの。
IMG_9742_20150709100148181.jpg
だからたいていはこのパッキンを交換すれば漏れは直ります。

ですが、M-1941についてはそのようなパッキンは見当たりません…

そこで具体的にはどういう構造になっているのかと言いますと、
IMG_9818.jpg
バルブの下側には、エアチューブがくっついており、
そのチューブの中にはさらにニードルが挿入されております。

そしてニードルは先ほどの図のような感じでスピンドルの開閉と連動し上下運動するようになっており、
スピンドルが閉じた状態では、ニードルは下向きに押し下げられ、
IMG_9821.jpg
このようにチューブ底面にあいた穴「燃料吸い上げ口」から顔を出します。
ですのでここで燃料の流れはシャットアウトされるわけです。

そしてスピンドルを回しバルブを開くと…
IMG_9822.jpg
ニードルはばねのにより押し上げられるので、ふさがれていたチューブの穴が開き燃料が通じます。

こういう仕組みのため、この部分に何か問題(摩耗汚れなど)があると、
微妙な隙間が生まれるので、そこから圧が漏れ出します。

こういう場合、いくらスピンドル先端部やバルブ周辺をきれいにし、
バルブをしっかり閉じても常に微妙にニップルから圧が漏れてしまいます。

とはいえ、たいていは実用上は問題ないのですが、
やはり漏れていると気持ちが悪いので、どうにか改善できないかいつも悩んでおりました。
(むろんバルブを閉じても消火できない場合は問題外です。)

そこで思いついたのが、M-1950のようにゴムパッキンで密閉度を増す方法。

IMG_9817.jpg
厚み2ミリ、直径3ミリ、内径0.5mmのゴムパッキンを作成し、

IMG_9810.jpg
このようにニードルのバネの内側に装着します。

IMG_9818.jpg
これを組み上げると、
ニードルが下がった位置、チューブの矢印の位置にパッキンが当たり、
そこで流れをシャットアウトできると考えたのです。

そこでさっそく装着し圧漏れテストをした結果、
パッキン装着前は、おおよそ10~15分で圧漏れを起こしていたのに、
1時間後でも十分な圧を確保できておりました。

そしてその後は燃焼テスト。

試験体は、バルブアッシーが傾いていたり、
タンクに穴が開いていたのでロウ付けで埋めたり、
もげていた脚をつなぎなおしたり、
折れていたニードルを自作したりと、
いろいろあちこちガタの来ていたAGMの3本足。

無論バルブからの圧は、いろいろしてもダダ漏れでした。

さて、結果は…?
IMG_9876b.jpg
うん♪まずまず♪

燃料ちょびっと、初回ポンピング30回で、
その後追加ポンピングすることなく、水500ccを約6分で沸かし切りました。
(気温28度)

消火はダイアルを回しスピンドルを閉じきると、
ごく小さなロウソクの炎ののような感じで残りますが、クリーニングニードルの上下で簡単に消せるレベル。
(パッキン装着前は、大きな火が残り、吹き消すのに苦労してました。)
だからまあ、十分実用範囲かな♪

無論完璧に直すならば、ニードルとバルブを完璧にする必要があるのですが、
中にはそれらのパーツがとてもきれいで問題なさそうなのに漏る場合もあるので、
じつのところ、本当の原因がどこにあるのか、ただいま頭を抱えておるのです。

というのも、実はこの機種につきましては、詳しい構造やマニュアルなどがほとんどなく、
今までのお話は、私が実際この機種を分解して理解した内容でありますから、
なにか大きな見落としがあるやよも知れませんので。

とはいえ、先ほどの様に結果は良好だったので、
取りあえずの対応としては結構いいアイディアではないかと、自画自賛しております。

ヽ(^∀^)ノ


*追記*
とまあこのように喜んでいたのでありますが、
この数か月のち久々に使おうと取り出してみたところ、
ガソリンが漏れ出しており、わや(あかんこと)になってしまっておりました!
数か月の間にゴムが劣化したのか?
それとも、長期的にはわずかに漏れ続けていたのか?

そこで、再度分解しあちこちから息を吹き込み考えていたとき、
ふと、手元に他のGI(523)から抜き取ったジャンクのスピンドルがあったのを思い出し、
ダメもとで、それを磨いて交換、装着してみました。

すると…

IMG_6496.jpg

あれ?おさまった?

加圧後石鹸水をつけてみても膨らみもしないし、
そのまま、長時間放置しても全く圧に変化が見られない。

ということは原因はスピンドルだったのか?!

でも、漏れを起こす方のスピンドルをいくら見ても、傷や汚れもないので、
問題が無いように思えるのですが、
この結果から見たら、やはり今回の漏れの原因はスピンドルなんでしょうかね?

スポンサーサイト

コメント

M1950

おおおM1950では全開時(左めいっぱい)状態で下の穴からニードルが一番飛び出した状態で良いのだ~~機種により、GIシリーズでも機種により機構が変わるのですね。

Re: M1950

そうなんですよ。
1940、1942と来て、1950で全面的に見直されて改良されたのでしょうね。
だからある意味、1950は昨日とコストパフォーマンス、
そして整備性を突き詰めた完成形だなと思っていたりします。

最近

ブログに時間掛けて書いてるな〜
えらいな〜
えらいかどうかは…

Re: 最近

はい、これからもガンガン時間をかけますよ!
なんせブロガーは楽で儲かるらしいですから♪

え?

違う?

儲かるのは…

ブローカー?!

(=^^=)ゞ

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://hisuaki.blog31.fc2.com/tb.php/3032-0ec2844e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | HOME | 

FC2Ad

 

プロフィール

ひす

Author:ひす
ようこそ!
私のプライバシーを覗いておくれ!
(/ω\)

「ひす画像BBS」ができました。
放出品やイベントのお知らせなどを掲載予定す。
また、各種ご連絡・ご相談もこちらまでお気軽に♪

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

 

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する