ひす日記BBS

日々の出来事や、連絡事項

2017-08

再び内燃現象を考える

先日お友達から、

うちのエンダースが内燃現象を起こして困るのです。
操作方法が悪いのでしょうか?


というご相談を受けました。

なんでも、弱火やとろ火の連続使用ではなく、強火でも起こすのだとか…
(*ちなみに内燃現象については過去の日記(↓)にありますのでそちらをご参照のこと。)
「炎がないねん! ~内燃現象~」

そういうわけで、手元に送っていただきいざ実験。

実はこのエンダース、もともとヘッドが少し斜めに歪んで溶接されていたために、
もしかしたらそれが原因の一つかもしれないということで、
実験前にできるだけその歪みをなくすべく修正してみました。

そういうわけで点火をしてみると、
IMG_9928.jpg
うんうん、綺麗に燃えている。
でもどうもちょっと、トッププレートの赤変の編りが気になるな…
最初の方から、画像の矢印の位置だけがうっすら赤くなっていました。
これはやはりゆがみによる熱の偏りによるものでしょうね。
だからこれが原因かとも思いましたが、その後は順調に燃え続け…

あれ?じゃ、あれはあまり関係ないのかな?
とそう油断していた頃、時間いしておよそ10分後くらいに、
IMG_9932.jpg
ブベベベベベベ~!

内燃現象発生!

見るとやはり先ほどの位置辺りが特に赤く変化している。

ということは、やはりあのゆがみというか傾きが原因?

そして、その後さらに燃焼させてみると、その5分後にもう一度。
そしてその後は10分後に再度再度内燃現象を起こしました。

つまり、25分間の連続使用、3回内燃現象を起こしたことになります。

そこで今度は比較実験のため、私のエンダースを取り出し同じ感じで燃やしてみました。

というわけで点火後、燃焼室づjけること約25分…
IMG_9947.jpg
問題なく綺麗に燃えてるな…
(この間約2リットルほどのお湯を沸かすことができました。)

ストーブ自体の程度でいうと、お預かりしている方はほぼ新品で、
一方私の方はかなりくたびれていて状態は悪いのだから、
これはやはりヘッドの傾き(ゆがみ)のせい?

そこで、私のヘッドをお預かりした方に装着し同じ実験。

そして25分後…
IMG_9949.jpg
あら、やっぱり綺麗に燃えている…
(アップで見ても赤変が見られませんよね。)

ということは、どうも今回の原因はヘッドのゆがみに原因がありそう。


つまり下図のような感じ。
えんだーすないねん
正常な位置ならば、吹き上げるガスはトッププレートの中心に向かうため、
炎も均一に広がり、全体を均等に熱することができる。
しかし傾いた状態だと、中心がずれるので、炎に偏りが生じ、結果、プレート自体に熱の偏りが起こる。

するとどうなるのか?

御存じのように金属は熱を受けることにより膨張します。
これは同じ金属でも温度によりその膨張の程度が変わります。
ですからより熱せられた部分は、そうでない部分に比べ膨張しようとするため、
全体的に見ると歪みを生じさせます。
また、この膨張は金属の種類によってもその膨張の程度が異なり、
同じ温度でもより膨張しようとするものを膨張率が高いと言います。

実は多くのストーブの場合、バーナートップ(チューリップ含む)は真鍮製ですが、
トッププレート(インナー含む)は鉄製なのです。
そして鉄と真鍮の膨張率はそれぞれ、12と19、
つまり真鍮は鉄よりも約1.6倍も膨張しやすいのですよ!

恐らく、今回の場合はこの二つの要因が重なることにより、
トップと、それを納めるチューリップの間に隙間が生じ、
圧が十分であるにもかかわらず、そこから内部に引火し、内燃現象を引き起こしたのであろうと推測しました。

というわけで、解決としては、トップのゆがみ修正か、正常なものへの部品交換。

ですのでその後、元ネジを痛めない程度にさらに頑張り修正作業にいそしんだのですが…
普通この部分はネジ山の合う長めのネジを差し込み、じっくり慎重に力をかけて修正するのです。
とはいえ、ここのネジってかなり特殊で、さすがのナニワネジにもなかったんだよな~。
(12のピッチ1)

そういうわけで、
鉄棒にゴムと布巻いてもうちょっとがんばってみたり、
万力を利用したりして、できるだけゆがみを修正した結果、
まあ、これならOKかなというレベルまでどうにか修正できました。

そしてそののち再度実験してみると…

問題の10分を過ぎ15分経っても炎は快調そのもの!

念のためさらにしつこく連続燃焼させます。

とはいえ、さすがにお湯を沸かすだけにも飽きてきたので
IMG_9989.jpg
こうして冷えてかたくなった団子を焼いて温めなおしたりしたりして…

(=^^=)ゞ

こうして結局連続使用30分×2回とテストしましたが全く問題なし!

お!これはもう完成でいいんでない?

で、こちらが最後の方のアッツアツ状態のヘッド。
IMG_9990.jpg
やはり時間がたつと例の赤みが見えてきますが、
今度はその範囲が最初の時より広がっておるので、
つまり熱の伝わりも拡散されているということ。
ゆがみ修正の効果があったとみていいでしょうね。

やった!

これで一応問題解決したんじゃない?


というわけで、無事またオーナーさんのもとで元気に働けるようになりましたとさ♪



*追記*(もう一つの選択肢)

そうそうそう…

とはいえ、仮に内燃現象が起こったとしても
バルブを閉じ消火した後、ニードルを2回ほど上下させると、再び普通に燃焼をはじめます。
(だからとくに全体を冷ます必要はないと思います。)

しかしまあ、検索してみると、やはりサイレントヘッドの方々は内燃現象にお悩みのようですね。
これはある意味逃れられない宿命なのかな?

ちなみに、
「内燃現象を起こさない」と言い切っている「QuiestStove サイレントバーナーキャップ」という商品がありますが、
あれはいったいどうなっているんだろうと思い見てみました。
すると、基本構造(というかしくみ)は、まったく同じなのですが、
あちらは、トップとインナー(穴の開いたやつとドーナツ状のやつ)が一体化しており、
その隙間が無いことがわかりました。

なるほど、こうすることで完全に内部への流入をシャットアウトするのだな!
ということは…

エンダースなども、トップとインナーをきれいにロウ付けでもできれば、もう悩む必要無くなるのかも?
ああ、でも歪んでいたら話は一緒か…

ん?

まてよ…

頭を切り替え、いっそサイレントをやめにするという方向性もあるよな…


というわけで。

「究極!内燃現象対策」へつづく


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コメント

どうやって

ヘッド部分はどのようにして改善するのでしょうか興味あります.がしかし,こんな風に傾けて溶接するって・・時代として機械化されて造られた物とは考えられないから,手作りで造っていたのですよね.それと話は変わるのですが,8Rの加圧ポンプありますよね,これに付属する燃料キャップあるじゃないですか,之には加圧時に逆流防止用にNVRがついてますよね.これが付いていると言うことは通常の燃料キャツプについている内圧上昇時の逃げ弁は無いと言うことになりますか?

Re: どうやって

こんばんは。
ヘッドの修正ですか?
一番簡単で確実なのは、ネジ山の合う長めのボルトをはめ込み、
それをヘッドに挿して、傾き具合を見ながら手でじわじわ曲げていく方法ですね。
これだと回転させながら見ることにより、歪みの具合が一目でわかります。
(ネジ山を痛める恐れもありません)

でも今回のように特殊なネジ山の場合はそうもいかないので、
大きめの万力に黄の板をあてがい、
その間に挟んでじわじわ修正しました。
これは一発勝負で結構ビビるのですが、今回は上手く行きほっとしましたよ。
(=^^=)ゞ

で、ミニポンプのフィラーキャップは、
おっしゃるとおりNRVの役目しか果たしておりません。
ですので加圧しすぎはあまりお勧めできませんね。
普通3~4回で十分だと思います。

箱スト

こういうストーブもやっぱりいいなぁー^_^

我が家にあるミントだったGIスト.GIランタンも整備が行き届き、スペアパーツも豊富に揃えてしまいましたので、やる事が無くなったので、そろそろ何かGIのミントをと思ってますが、箱ストも宜しいですなぁー!

この頃、トランギアばかり使ってますし、無音燃焼に慣れてしまってるので、ガスストーブでさえ煩く感じるでしょうね笑

Re: 箱スト

こんにちは!
箱ストいいですよ~♪
種類も思いのほかたくさんあって、
そのどれもが、オリジナリティあふれるアイディアに満ちている!

これにはまると、ホント泥沼ですよ~♪

いくらサイレントとはいっても、
アルコールの静かさには、やはり叶いませんよね。
そういうあなたには、灯油のローラーバーナーがおすすめ!
爆音で燃やしたあと、消した瞬間の無音感がタマランですよ♪

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