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ひす日記BBS

日々の出来事や、連絡事項

2021-04

ケロシンランタン レストア 後編 ~バタフライ~

さて、しばらく空きましたがバタフライランタンのレストア(復活・回復)作業です。
前回、おおむね本体の掃除と確認が終わりましたので、今回は残る予熱バーナーとポンプ。

まずは予備バーナー。

私がこのランタンを見て一番驚いたのがこの部分。
灯油を燃料とするストーブの場合、煤などを出さず完全燃焼させるためには、
事前にバーナー部の温度を上げておくために、燃焼前にまずアルコールなどを用いて、
バーナー部分をプレヒート(予熱)せねばなりません。
ですので、タンクの中の燃料以外に、そのためのアルコールなども持ち歩かないといけないのが普通。

ですがこのランタンを見てみると、既にその予熱専用のためのバーナーが付属しており、
それを用いれば、タンク内の灯油を用いて予熱が完了するために、余分なものを持ち歩かずに済むのです。
(実はこの予備バーナーをもつストーブもいくつか存在するのです。独軍ゲニオールなど。)

とはいえ、同じように炎を吹くトーチの場合でも予熱が必要だったのに、
この予熱バーナーはいきなり炎を噴出させることができるというのか?
だったら、今までのトーチやストーブはなんだったの?

そこで興味津々分解してみると…
なるほどこういう仕組みなのか!
CIMG9022b

タンク内の圧力で下から吹き上げられてきた燃料は、ここで空気と出会い混合気になります。
それぞれの流れは、燃料(赤矢印)、空気(黄色矢印)です
一つ目のニップル(右)の3つの穴(黄色矢印)から空気が、真ん中の穴から燃料が噴出されし、
そこで混ざり合った後、二つ目のニップル(左)の穴(赤矢印)から混合気となって吹き出すのです。
そしてこの火で風防というか炎を導く管というか、そういうもを熱するので、
結局ニップルも激しく熱せられ、綺麗な青い炎となるわけか。
非常によく考えられた仕組みだな~!
なんでこれがメインバーナーになりえないんだろう?
そう思いつつよく見ると…
なるほど、ON/OFFは、二つの目のニップルに強制的にふたをする仕組みか!
なるほど、こういう単純な仕組みだと、火力調整も利かず、燃費も悪そうで、
やはりメインのバーナーに使うには危険すぎるな。
だから簡易的な予備バーナーにしか使用できないわけか。
(でも途中にバルブを組み込めば、あるいは… などとしばし妄想♪)

というわけでここのチェックは、燃料と空気の通り道の詰りと、圧漏れの有無。

ニップルはどちらもきれいに洗浄し、穴はきちんと通しておきます。
ニップルのふた部分のゴムガスケットは新品を作成し交換。
CIMG9000.jpg
ついでに本体の燃料吸い上げ口のドーナッツ状のガスケットも作成し交換しました。

ガスケットは組み立て時に新品と交換♪

これで大丈夫のはず。

さて、ポンプ。
ここは空気をきっちり送り、洩らさなければOK!
だから清掃後、皮カップはしょサラダオイルに漬けこみしっかり油分を染み込ませたのち、余分をティッシュでぬぐい、
逆流防止のためのチェックバルブの方はきれいに清掃して組み付けて完了。

これでおおむね部品のお手入れは完了したので組みなおしていくことに。

各接合部のネジにはテフロンテープを巻き気密性を高めましたが、
炎に直接あおられたりして高温になる可能性のある部分は、
もともと耐火性のあるグラファイトパッキンが用いられております。
ですがそれがやや痩せている気がしたので、グラファイトシートをカットして補充しておくことにしました。
CIMG9023.jpg
薄手のシートを細くリボン状にカットして…

CIMG9026.jpg
このように巻きつけてから、スタッフィングボックスを絞め込み押しつぶすと、
シートはつぶれ、以前のパッキンと一体化し気密性を保ちます。

そういうことで一度組み立てて、圧漏れなどのチェックをしたら何とかOK♪

CIMG9037.jpg

ですので、まずは予熱バーナーを試してみます。
CIMG9056.jpg
う~ん…
炎を吹くには吹くがどうも不安定。
勢い良く吹いているのに急に立ち消え、再点火するとまた元気に火を吹く。
どうもニップルに汚れが詰まっているかのような感じ…

あ!
上側のニップルの掃除の最後の仕上げ忘れてた!

というわけで、再度分解し穴にピカールをつけた針金を通し、優しく磨き上げ、
最後にパーツクリーナーで洗浄。

すると…
CIMG9062.jpg
お!今度は綺麗に燃える♪
分解清掃直後、組み付け時に

これでOK!

ですが、これが結構楽しかったので、テストと称ししばし点火して遊んでおりました。
こんな感じで…

(=^^=)ゞ


さあ、あとはランタンのランタンたる部位!
ジェネレター、ミックスチューブ、そしてノズルを組み付け、光らせるだけだ!
でもその辺がどうも、経験を基にした調整が必要だそうな…

わしにできるかな?

でもまあ、なんとなくコールマンのチャンバーの要領かなと思い、
そのつもりで組み上げて調整し、最後にマントルをしっかりくくり付けてて一応出来上がり♪
CIMG9067.jpg
この手のランタンは、よく燃料を燃やした光で灯りをとっていると勘違いされがちですが、
実は、光っているのはこの布の袋のようなマントルという部分

これはガラス繊維などでできた特殊な素材でできており、
一定以上の熱を加えると、自ら発行する性質を持っているのです。
だから、燃料はあくまでもこれを熱するための役目しかないのであります。
たとえるなら電燈でも、電気そのものがショートして光っているのではなく、
電気を受けたフィラメントが光っているでしょ?
あれと考え方は同じようなもの。

ちなみに、これは一度火をつけ燃やし(空焼き)、そして灰のような状態にしてから光らせるので、
一度使うと、崩れやすく、ほとんど使い捨ての消耗品です。

というわけでまずは完成~!
CIMG9068.jpg
どう?
CIMG8901.jpg
来た時のこの状態にくらべたら、かなりきれいになったべ?

あともう少し磨けばもっときれいに光るのですが、
それはオーナーさんの楽しみのためにとって置きましょうね~♪
(=^^=)ゞ

さて、こうなったら後は光らせてみるだけ。
うまく光るかな~?

まずは、マントルの空焼きと予熱♪
CIMG9074.jpg
うほっ!
まさに飛んで火に入るバタフライ!


やっぱ、この勢いある予熱バーナー好きだわ~♪
楽しいので、つい長めに予熱してしまいます。

そしてドキドキしながらバルブを開くと…

CIMG9076.jpg
あれま!
予想外に、あっけなく光りだしました!

動画はこちら♪


その後念の為つけたり消したりを繰り返し、
最後に30分連続点灯させてみましたが問題なし!

完璧ジャン!(・∀・)


CIMG9090.jpg
シューシューと静かに音を立てながら光るその姿は、
まるで気持ちよさげに寝息を立てている姿のよう。


てなわけで、今回も無事作業終了!
初めてのランタンということで結構ドキドキでしたが、それゆえ新鮮で楽しさもいつもの倍!倍!
だからこうして無事直せたのが嬉しくて…
CIMG9079.jpg
つい路上に持ち出し、この灯りを肴に缶ビールを開けて一人お祝いしてしまいました。

ヽ(^∀^)ノ

*おまけ*

余りに面白いので、すべての電燈を消して消灯してみたら…

なんとまあ!
消灯と同時に、タイミングよく時計のハトが「おやすみなさい」のあいさつをしだしたので、
思わず一人で声を出さず笑ってしまいました。

(=^^=)ゞ

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コメント

すーごーいー!

先日から少々農作業が忙しく顔を出せずにおりましたf^_^;)
すみませんf^_^;)

ですので、前回記事のコメントも一括でこちらにコメント致しますf^_^;)


部品調達!すごいですね! 取り扱い者が身近におられるとは!
パッキンの自作も見事であります^_^

さすがひすさん、ストーブの知識を応用して初めてのランタン蘇生!

脱帽この上ございませんf^_^;)

これで、ランタンの楽しさを知ってしまったのでは?!

特に複雑なランタンを蘇生してしまったので、コールマンガソリンなんてオモチャにしか思えないかもしれませんよー^_^

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: すーごーいー!

こんにちは。

いよいよお仕事が忙しくなる時期のようですね。
連日の農作業どうもお疲れ様&ご苦労様でございます。
(*^人^*)

こういう時こそ、一日の仕事終えた後の一服に、
一杯のコーヒーと優しい灯りがあれば最高ですね!
ヽ(^∀^)ノ

さてさて、バタフライさんこのようにに出来上がりました。
いや~、いいもんですね~♪
こりゃたしかに癖になる…

あともう少し小型化できればな~。
ん?
見渡せば、近くにジャンク品がちらほら…
もしかして自作可能か?

というわけで、新たな野望がふつふつと燃え上ってきております!

そんなわけで、新しい世界を見せてくれたこのバタフライ、
そしてこの機会を作ってくださったキタキツネさんに感謝!
(*^人^*)

近日発送いたしますね!
ヽ(^∀^)ノ


Re: 追伸

え~~!

そんな、いいんですか?

とてもうれしいけれど…

いいんですか…?


え?


そう~?♪


じゃあ、ご遠慮なく!


やった~!ヽ(^∀^)ノ

大切に使わせていただきますね♪
(*^人^*)


とか言いながら売り飛ばしたりして…

。・゚・(Д゚(○=(゚ω゚=)

どうぞどうぞ

愛着も沸いたでしょう笑
構いませんよー^_^

Re: どうぞどうぞ

なんかすみません~!

本当にありがとうございます。

(*^人^*)

完璧ですねー

さすがプロフェッショナルの仕事。
脱帽いたしました。
 
σ(^_^;)ワタシも過去に相当台数を販売しましたが、
ここ数年は部品の注文も修理依頼も全く無かったのが現状でした。

倉庫の隅から自分用のランタンも引っ張り出したので、
今度はひすさんにメンテして貰おうかなぁ~^m^

Re: 完璧ですねー

いえいえいえ、これもみなさんのアドバイスとお力添えのお陰ですよ!
(*^人^*)

でもほんと、こうして見てみるとよく考えて作られてますよね…
そしてじっくり眺めれば仕組みがわかるから、いざという時自分で趣里ができる。
本当の実用品とは、本来こうあるべきなのかもしれないな、
とかそう思ったりしながら灯りを眺めておりました。

でもやはり、今の主流は、小型軽量&簡便&ファッショナブル!
ガスはおろか、もはやLEDで明るさだけで言うなら事足りますものね。

でもあのマントル独特の温かみある輝き。
あれは、ほかに変わるものがあまり思いつかないですね。
しいて言えば…

夜空の丸いお月さま?

だからそういうのを愛でるのと同じ心の余裕が欲しいとこですね。

ナオやんもぜひランタン取り出してください!
きよさんに預けていただければ、ててっとメンテしますよ!
ヽ(^∀^)ノ

豆知識

ペトロ系のケロシンランタンは熱膨張・熱収縮でガスチャンバーやノズルがよく緩みます。使用中にノズルが外れて落下すると炎上祭りになります。
予防としてガスチャンバーとノズルをステンレスの針金で縛っておくとよろしいですよ。

Re: 豆知識

こんにちは。
なるほど、この部分は陶器と金属の組み合わせなので、熱膨張の差によるゆるみが怒りそうな部分ですね。
ちょうど、なおやんからも「使用前には必ず手で締め込み確認するように。」とのアドバイスもいただいておりました。
お教えいただいたように、針金で縛るのがもっと確実ですね♪
どうもありがとうございます。

ぜひ今後もいろいろお教えくださいね。
(*^人^*)

ランタン作りませんか?

ありがとうございます!

こう言うストーブ何時も感じるのは、最初造った人は凄いなあ〜〜 と!!!
絶えず爆発をどうしても、感じるハズ!
何回もやって、理屈が分かり、限界の勘所が分かり
多分思考錯誤かな?
例えば 中に 「半田で固定、、、、ええ!」
と!読めば!
さすが!安全弁(ベント)と使うなんて!凄いアイデア!
こう言う積み重ねの理論と実践なんだろうなと!

ないねん、多分ノズルから出酸素と混ざりバーナの内部でも既に酸素との結合が出来る環境故!
高温になれば、当然自然発火するからでは?

一体型だと!その混合ガスの絶対量が少なくないねんするだけエネルギーがないのでは?

この量がマントル通路で溜まるが、多いから其処でないねんするのかな???

あんな綺麗なははじめてでした!
通常は起こらないのですが!ビックリです!

人は光に何故か哀愁を感じますね!
高温の白色よりも、電球の光、焚き火には落ち着きますね!
ガスのランタンより、ガソリン、アルコール、ローソク
そうそう、、、焚き火!
匂いが良いですね!煙の匂いがたまりません!
でも!タバコ止めうん10年!
どんな時代に成っても変わらんかと!

有難う御座います、はじめてガソリンのランタン点火を見ました!
プレヒートは豪快まさに中にトーチバーナ付きなんですね!
光は矢張りアナログですね!
LEDは省エネには良いですけど!

バズ〜ランタン 真鍮パイプ探して 灯油で作ろうかな?
磨いた真鍮の輝き、なんかワクワクして来た!
40から50mmのパイプて無いでしょうか?
(そういやSVEA123の五徳、瓶で丸め造りました。)

此れからの災害用の家宝として!一家に一台!
老後の愉しみに、造り、友達家族にプレゼントを始めようかな?
真剣に、ホヤ、真鍮パイプ、など!素材を探してみよう!
デザイン!考えるのが又愉しい!、、、、、


そして、、、、実に修理は愉しい!
伝わって来ます!、、、、、

愉しみにしています!
今後共宜しくお願いします。
では、では、、、

Re: ランタン作りませんか?

こんにちは、本当にそうですね。
私もいろいろいじるたびに、
「シンプルな癖によく考えられているな~!」
といつも感心してしまいます。
また、そういった部分は、普段使用する分にはまり気づかないので、
いじっていて気づけたことが嬉しくなってきます。

ランタンづくりも楽しいですよ!
実は私もガソリン灯油でチャレンジしておりますが、
ガスと違い液体燃料の場合は、安定して燃焼させれるだけの熱の戻しをどうするかがポイントになりますね。
暑くなってからなずいぶん放置気味ですが、また涼しくなったら作業開始します。
そのときはまたよろしく。
(=^^=)ゞ

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