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ひす日記BBS

日々の出来事や、連絡事項

2021-04

NRVのメンテ

以前お話したように、良い燃焼には適正な圧力が必要です。
そのためには圧漏れがあってはなりません。
そういうわけで、ポンプで加圧するタイプのストーブには、圧力を逃がさない仕組みが備わっております。

仕組みとしては、空気の流れを一方通行にする弁で、それがいわゆる逆止弁。
英語でいうと「No Return Valve(ノーリターンバルブ)」なので、頭文字をとって「NRV」と呼ばれます。

これはシンプルでよくできた構造なのですが、やはり経年劣化で役を果たさなくなります。
そういう時は、パッキン交換の必要が出てくるので、今回はそのお話。

ちょうど圧漏れなどの不調で修理依頼のストーブがやってきたのでそれをモデルに。
CIMG7397.jpg
プリムス41にラディウス43!
どちらもマニア垂涎のレアモデル!
(私も欲しい!)

それだけに飾りにせず、調子よく燃やせるようにしたいですね。

そういうわけでまずはNRVの取り外し。

で・す・が…

実はこれが一番厄介!

というのも、こいつが付いている場所が結構めんどくさくて非常に抜き難い!
CIMG7403.jpg
ほら、こんな奥まった位置にちょこんとあるでしょう?

だから専用工具でないと引きぬきぬけないし、
そのうえ、不調のものはたいていひどく固着しているので、万一失敗し舐めてしまえば非常に面倒なことに!

だから私は市販の工具を使わず、自分で抜きやすいものまでこしらえたのです
CIMG3154.jpg
右が市販のもので、左のごついのが自作です。
(これね→http://hisuaki.blog31.fc2.com/blog-entry-2751.htm

ここでちょっと、小ネタを一つ…
なお市販のものは軸が細く、ぶれて力が逃げてしまいやすいので、
私は↓のように釣りの板おもりをポンプチューブの太さに合わせて軸に巻き付けております。
CIMG7734.jpg
これだけでも随分作業がはかどるのですよ。


さて、とはいえ、それでもこれですべてうまくいくものでもなく、
少しでも厄介だと思えば下準備をしてから慎重に作業します。

その下準備とは次のようなもの。
①最低一晩潤滑油漬けにする。
②回す前に、トーチなどの強火の遠火で炙っておく。
(ただしこれは注意しないと、加熱しすぎでタンクのハンダを溶かす恐れがあります。)

そののちにやっとレンチで回すのですが、それにも少々コツがいります。

CIMG7526.jpg
このようにレンチを固定した万力にくわえさせ、
タンクを両手でしっかり腰の位置でホールドしたのち、
腰を中心としたイメージで体ごと一気に、しかし少しの幅で力を入れるのです。
すると、「キュ!」という音とともに一瞬で緩んでくれます。

で、それでもこの時動く気配が無い時は、それ以上せず、ドリルや逆タップなど別の手立てを考えるのです。

今回はラディウスは何とか外れてくれましたが、プリムスはしつこく、
悪戦苦闘の末外せたものの再利用不可の状態になりました。
CIMG7517b.jpg
左端がプリムス、右二つは新品。

こう見るとわかるように、取り外した二つには新品にある鉛のワッシャーが付いておりません。
これは密着性を高め、圧漏れを防ぐほか、固着させづらいという効果もあるのです。
ですが、今回のように古い時代のNRVはこのように鉛ワッシャーが無いので、固着の程度がひどいものが多いのです。

今回はオーナーさんのご希望で両方とも新しいものに交換しましたが、
その場合もそのままつけず一工夫。
CIMG7522.jpg
ネジ部分にシリコンテフロンテープ(いわゆる水道テープ)を巻いてから装着。
これにより圧漏れを防ぎ、真鍮どうしのかじりつきによる固着も防ぐのです。

というわけで早速実験。
CIMG7537.jpg
うむ、勢いよく燃える!



というわけで無事作業終了したのですが、ついでなので古いNRVの分解方法なども。
パッキン交換すれば、まだ使えるからもったいないしね。

まずNRVの構造ですが、下の写真のように大きく4つのパーツでできております。
CIMG7521.jpg
ゴムパッキンを納めるホルダーと、それにテンションをかけるバネ、そしてそれらを納めると、そのふた

大抵はこのホルダーに収まっているパッキンが劣化し、しっかりシールしなくなりそこから空気や燃料が漏れるのです。
だから、パッキンさえ交換すればたいていは復活します。
(まれにバネが劣化しテンションをかけれない、といった場合もあります。)

そういうわけで分解するのですが、このふたと筒がまた硬く固着している場合が多く、
また柔らかい真鍮でできているので、無理にこじると簡単にゆがんで割れてしまうのです。

ですが、この分解も手順を踏めば結構簡単に外れます。

まずは筒底部の切れ込み(上の写真の黄色矢印)にちょうどはまる厚みの鉄片を用意し、それを万力に挟みます。
(マイナスのドライバーだと、先端にテーパーがかかっているため、筒の切れ込みから割れてきますからご注意を!
そして、筒の部分をバイスプライヤーなどでつかみ固定。
(この場合、皮などを巻き傷がつかないようにしておくこと。)
そして、底部の切れ込みを鉄片に差し込むように固定し、ふたの部分をモンキーでくわえて一気に回します。
(ハンマーなどでこつんと、瞬間的にトルクを与えるのが一番。)

つまり、こういう感じ。
CIMG7519.jpg
この時も事前にネジ部分をトーチなどで炙っておくと、より確実に回せます。

後はきれいに掃除してパッキン交換をし、組みなおせば、また数年は調子よく働いてくれますよ。


【ストーブのコーナー目次はこちら】
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コメント

NVR

NVR外し、お疲れ様でした。シリコンテープ、そう言う場所でも活躍するのですね。古い物を修理するのは手間がかかりますね。でも、それだけ愛着がわきます。

道東さんへ

いや~、無事外せてほっとしました。
実は、あの手のストーブのメンテでの一番の山場がここだったりするのですよ。
(=^^=)ゞ

さあ、後は残りの部分!
調子よくなってくれるとよいな~♪

>シリコンテープ
あれ、メーカー側は「水道以外には使用しないでください。」って言ってますが、
耐油性、耐熱性、低摩擦性、すべてにおいてすごく優れた素材なんですよ。
おまけに、100均で手に入るほどにお手軽だから、使わない手はないですよ♪

シリコンテープ

シリコンテープ,大型店で買いました,うまく巻くのは,なかなか難しいですね.ねじがテープの上に乗らずにテープを押し盛り上がったりしてます.ただ今,巻きの練習中です

Re: シリコンテープ

なるほど、あれは結構使いだすと減っていくのがはやいので、
多い巻きのものか、小さいのを複数買っておくと便利ですよ。

で、巻き方ですが、
巻く方向はねじ込む際めくれ上がらないように、
ねじ込む方向を正面に観て時計反対まわりに巻きます。
そして、ネジ部全体を巻くのではなく、最初喰いつく部分にはテープを巻かないことも大切です。
そうすればネジ山がずれることなくスムーズに入って行ってくれますよ。

一度お試しください。

古いストーブのNRVだとPIPにゴムではなくコルクが使われていますよね。
あと、NRVのバネが錆びてたり折れたりしていて使えない場合、私はホームセンターで売っている、
線径0.45x外径4.5x自由長11mmのステンレス押バネ(和気産業 SR-2005)を使っています。

Re: タイトルなし

昔は今と違いそういう部分に使う素材は、コルクや皮が多かったですね。
確かに化学変化に強いから、今でもメンテ次第では実用上問題なく使えたりします。
私自身、昔ゴムが手元に無かったときは、
革のベルトをポンチで抜いて、それにグリスを塗って使用したこともあります。
結構普通に使えるんですよ♪

バネは私も、ダメなものはステンに交換しております。
ごくたまに、ひどく固着したNRVをトーチで炙った時など、
やり過ぎると焼きが入ってバネがダルダルになるのですよ。
でも美しさはやはり、古いタイプの真鍮のバネですね♪
あの繊細さと美しさは、カバーで隠してしまうのがもったいない!

マナスルの代替えジョイントパッキン

シリコンテープの名称は間違いで、一般的にシールテープと言われ、ふっ素樹脂PTFE生焼結で使用温度250~260℃まで、ふっ素樹脂系は燃やすと有毒ガスが出ますので注意して下さい。
少量のガスでは咳込む程度らしいですが。
どこかのサイトで、フライパンのテフロンコートを空焼きして部屋のインコがお亡くなりになった記載がありました。

さて本題
マナスルストーブ余熱皿の上下にあるジョイントパッキン(ノンアスベスト)ですが、現物を実測すると外径φ18.5mm×内径φ13mm×1.2tmmでした。

一般配管で使用するノンアスベスト・ユニオンパッキンのサイズ6Aのものが寸法的にほぼ一致しています。
外径φ18×内径φ13×1.5t 最高使用温度が150℃で 税抜\18円なんですが、代替え使用できる?と安上がりなんですが・・・
プレーヒートの炎に耐えられるか?

本「ひす日記」のどこかにニップル付近の温度が150℃程度の記載があった思います。

また、水道部品大手の「カクダイ」に高温用ノンアスベストパッキン 794-046-20 が外径φ18.5×内径φ11.5×2t 素材がニチアス製#1120なので使用耐熱温度260℃
内径をポンチ等で広げれば代替え品になりそうなのですが。
税抜\130

バーナー部の鉛ガスケットとNRV鉛ガスケットを自作しようと思いますが板厚は御存じないですか?
1tあたりでしょうか?

Re: マナスルの代替えジョイントパッキン

ほにゃらかさんこんにちは。

そうそう、テフロンでした!
うっかり柿間違っておりました、先ほど訂正しておきました。
ご指摘どうもありがとうございます。

フライパンでの事故は怖いですよね。
でも案外知らない方が多く、普通に空焼きしてから調理されている方もおられます。
まあ、換気扇もあるし、テフロン加工が燃える温度まで空焼きしていたらフライパンもダメになっているでしょうから、
そうそうひんぱんには被害はないんだろうなと思てっております。

で、ノンアスガスケットですが、
やはりプレヒートとはいえ、直に炎が触れる部分なので耐熱性はあるに越したことないですね。
使用温度150だと、実用は100前後と考えて、やはりここは最低200前後は欲しいですね。
(ご参考までに http://www.seal.valqua.co.jp/seal/gasket_detail_tech/014/

ちなみに、ニップルの温度は「赤外線放射温度計」で測定しました。
結構正確でいろいろ使えて面白いですよ。

鉛ガスケットは、バーナー部大小とも1.7、NRVは1.3が標準です。
ただ、NRVと違い、バーナー部は密閉されるため、
厚手のもの一枚ではなく、薄手を数枚重ねても問題なく使用できます。

ちなみに、私は釣りのおもりを利用し、
薄手は「板おもり(シート状」を重ねて、
厚手は、丸おもり(球状)を叩いて平たく伸ばして打ち抜いて作成しております。



> シリコンテープの名称は間違いで、一般的にシールテープと言われ、ふっ素樹脂PTFE生焼結で使用温度250~260℃まで、ふっ素樹脂系は燃やすと有毒ガスが出ますので注意して下さい。
> 少量のガスでは咳込む程度らしいですが。
> どこかのサイトで、フライパンのテフロンコートを空焼きして部屋のインコがお亡くなりになった記載がありました。
>
> さて本題
> マナスルストーブ余熱皿の上下にあるジョイントパッキン(ノンアスベスト)ですが、現物を実測すると外径φ18.5mm×内径φ13mm×1.2tmmでした。
>
> 一般配管で使用するノンアスベスト・ユニオンパッキンのサイズ6Aのものが寸法的にほぼ一致しています。
> 外径φ18×内径φ13×1.5t 最高使用温度が150℃で 税抜\18円なんですが、代替え使用できる?と安上がりなんですが・・・
> プレーヒートの炎に耐えられるか?
>
> 本「ひす日記」のどこかにニップル付近の温度が150℃程度の記載があった思います。
>
> また、水道部品大手の「カクダイ」に高温用ノンアスベストパッキン 794-046-20 が外径φ18.5×内径φ11.5×2t 素材がニチアス製#1120なので使用耐熱温度260℃
> 内径をポンチ等で広げれば代替え品になりそうなのですが。
> 税抜\130
>
> バーナー部の鉛ガスケットとNRV鉛ガスケットを自作しようと思いますが板厚は御存じないですか?
> 1tあたりでしょうか?

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