コールマン GIストーブ M-1941(№520・№530)の使い方とメンテナス
結構よく出回っていると思うのに、以外とその操作法とかが紹介されていないこのストーブ。
コールマンM-1941通称「520」と「530」!
ですので、こちらへの問い合わせもこいつに関することが結構多いのです。
そういうわけで、今回はこれにスポットを当てていきます。
っと、その前に…
ガソリンストーブとしての基本的な構造などは以前に述べましたのでまずは↓で復習してくださいね。
液体燃料ストーブの仕組みとメンテナス【その1 ストーブの基本構造】
おおまかな点火までの流れとして流れは次の通り。
タンク内を加圧
→燃料を気化させるための予熱(プレヒート)
→バルブを開き燃料をバーナー部へ
→バーナ部先端のニップル孔より気化させた燃料を噴出させ燃焼
そしてこのタイプは先ほどの記事の中で一番最後に述べているGIタイプになります。
そういうことで点火から消火の手順を順番に。
①加圧
ポンプノブを左へ軽く回し、そののちノブ中央の穴を親指でふさぎながらポンピング、
圧がかかったら、ノブを回ししっかり締める。
通常は冷間時で25回程度のポンピングで十分です。

そしてその動作の意味ですが、
ポンプは、断面が四角のロッドに突き刺さるようにセットされております。

このロッドのタンク側の先端にはネジが切られ、写真の奥に見える真鍮のチェックバルブという部品にねじ込まれております。
(チェックバルブについてはこちらの記事参照)

チェックバルブのこのネジ穴から空気を送り込む仕組みなので、
空気を送り込む際にはネジ穴を緩め、送り込んだ後は再度ふさぐ必要があります。
ですのでポンピングの際は、まずポンプノブを軽く1~2回転ほど回しロッドを緩めます。
その後穴を親指でふさぎながらポンピング。(20~25回抵抗を感じ始めたらOK)
親指で穴を押さえつつノブを押し込み、そのままの部を回してしっかりロッドを閉じる。
通常チェックバルブが正常に働いていれば、タンクからの逆流が無いのでロッドが緩んでいても問題ないのです。
しかし、構造上必ず使用していくうちに汚れなどで、チェックバルブのボールの動きが鈍り少しずつ空気を漏らします。
ですので、上記のように操作する方法を私はおすすめしています。
なお汚れたチェックバルブの清掃は、専用の工具で抜いたのちパーツクリーナーなどに浸け込んでおけば簡単に戻りますが、
専用工具が無い場合は、裏ワザとして、タンクのガソリンをすべて抜き、ポンプ側から直接パーツクリーナーを吹き込み、細い筆などで掃除しても復活します。
また通常のポンプの手入れは、さほど神経質になることはありませんが、
カップが皮でできていますので、定期的な給油が必要です。
油はべとつきがきついと、余分なオイルが下へ垂れてしいチェックバルブを汚してしまいがちなので、
普通のサラダオイルを薄く塗り、丁寧にもみこんで、後ティッシュなどで拭きとれば十分です。
(ですのでコールマン純正の場合はごく少量、グリスなどは絶対に使わないほうがいいです。)
装着時はすこし広げ気味にし、噛みこまないように橋から順番に回し入れるとスムーズに入って行きます。
②プレヒート~点火~消火
マニュアルでは次の通りです。(各部の名称は↓の写真参照)

ここであまり見慣れないニードルノブというものが出てきますが、
これはジェット孔のごく小さな穴を掃除するための細い針(ニードル)を上下させる専用のノブです。
内部はクランク構造になっており、コックの回転運動をニードルの上下運動に変える仕組みになっています。
ですので、左右どちらに何度回転させても問題ありません。
①加圧後ニードルノブを下向きに回しニードルを下げる
②火力ノブを少し回し生ガスを噴出させ、すぐ止める
③プレヒートカップに少し溜まった生ガスに点火
④しばらく待って火力ノブを開けて行く
⑤消火は、火力ノブを閉じた後、ニードルノブを回しニードルを上げる
⑥タンク全体が冷えた後、フュエルキャップを開け圧力を抜く
いわゆる今のコールマンとよく似た手順ですが、
生ガスでのプレヒートが必要なためその時大きな火柱が上がります。
(過去記事参照→M-1950)
また生ガスの煤で黒くなってもしまうので、
私はアルコールでプレヒートをするようにしております。
その場合、プレヒートカップに不燃性のカーボンフェルトを仕込んでおくとタレやこぼれの心配がありません。
そこにスポイトで、ぴゅぴゅっと二~三回分アルコールを染み込ますだけで十分です。
アルコールが燃え尽きるころ点火すると大抵きれいな青火で燃えてくれます。
また、520の一部のモデルや民生版の530はプレヒートカップを持たないので、
その場合は↓のようにヴェポライザー周辺にカーボンフェルト、グラスウール、金属たわしなど、
不燃性で吸水性のあるものを巻くとカップの代わりにできます。

消火は逆の手順で、火力調整ノブを閉じた後、ニードルノブを上向きに回せば終了。
ヴェポライザー内に残った燃料がしばらく燃えますがすぐに消えます。
このニードルは、ガスを噴出する小さなな(ジェット孔)がごみやすすなどでふさがらないよう、
穴をふさぐための文字通り針です。
ですので使わない時はニードルを上げたままで保管してください。
ですのでこのあたりでの必要なメンテとしては、ジェット孔の詰りと、各ナットのゆるみによる圧漏れです。
ジェット孔は先ほどのニードルのおかげでそうそう詰まりませんが、
実は、調理によるふきこぼしなどがよくある原因となっておりますのでご注意を。
またストーブはその特性上ひんぱんに熱せられ冷えるので、ネジが緩みがちになります。
ですので定期的にレンチでご確認ください。
ポイントとなるネジは、火力調整ノブと、ニードルノブの根元にあるもの。
ここが緩むと圧漏れで火力が落ちるだけでなく、漏れた燃料に引火してしまうこともあるので、
各々のノブが回せる程度にしっかりねじ込んでおいてください。
(内部にグラファイトパッキンがあり、それが適度に潰れつつシール性を維持しております)
そうそう、こいつはアメリカ製のためネジの規格はミリではなくインチです。
ですのでインチスパナがあると一番いいのですが、無い場合は小型のモンキーを使用してください。
プライヤーは、案外力が入らずつかみ損ねてしまいがちですし、ねじを傷つけます。
以上簡単ですが、M-1941の操作方法でした。
ヽ(^∀^)ノ
【ストーブのコーナー目次はこちら】
コールマンM-1941通称「520」と「530」!
ですので、こちらへの問い合わせもこいつに関することが結構多いのです。
そういうわけで、今回はこれにスポットを当てていきます。
っと、その前に…
ガソリンストーブとしての基本的な構造などは以前に述べましたのでまずは↓で復習してくださいね。
液体燃料ストーブの仕組みとメンテナス【その1 ストーブの基本構造】
おおまかな点火までの流れとして流れは次の通り。
タンク内を加圧
→燃料を気化させるための予熱(プレヒート)
→バルブを開き燃料をバーナー部へ
→バーナ部先端のニップル孔より気化させた燃料を噴出させ燃焼
そしてこのタイプは先ほどの記事の中で一番最後に述べているGIタイプになります。
そういうことで点火から消火の手順を順番に。
①加圧
ポンプノブを左へ軽く回し、そののちノブ中央の穴を親指でふさぎながらポンピング、
圧がかかったら、ノブを回ししっかり締める。
通常は冷間時で25回程度のポンピングで十分です。

そしてその動作の意味ですが、
ポンプは、断面が四角のロッドに突き刺さるようにセットされております。

このロッドのタンク側の先端にはネジが切られ、写真の奥に見える真鍮のチェックバルブという部品にねじ込まれております。
(チェックバルブについてはこちらの記事参照)

チェックバルブのこのネジ穴から空気を送り込む仕組みなので、
空気を送り込む際にはネジ穴を緩め、送り込んだ後は再度ふさぐ必要があります。
ですのでポンピングの際は、まずポンプノブを軽く1~2回転ほど回しロッドを緩めます。
その後穴を親指でふさぎながらポンピング。(20~25回抵抗を感じ始めたらOK)
親指で穴を押さえつつノブを押し込み、そのままの部を回してしっかりロッドを閉じる。
通常チェックバルブが正常に働いていれば、タンクからの逆流が無いのでロッドが緩んでいても問題ないのです。
しかし、構造上必ず使用していくうちに汚れなどで、チェックバルブのボールの動きが鈍り少しずつ空気を漏らします。
ですので、上記のように操作する方法を私はおすすめしています。
なお汚れたチェックバルブの清掃は、専用の工具で抜いたのちパーツクリーナーなどに浸け込んでおけば簡単に戻りますが、
専用工具が無い場合は、裏ワザとして、タンクのガソリンをすべて抜き、ポンプ側から直接パーツクリーナーを吹き込み、細い筆などで掃除しても復活します。
また通常のポンプの手入れは、さほど神経質になることはありませんが、
カップが皮でできていますので、定期的な給油が必要です。
油はべとつきがきついと、余分なオイルが下へ垂れてしいチェックバルブを汚してしまいがちなので、
普通のサラダオイルを薄く塗り、丁寧にもみこんで、後ティッシュなどで拭きとれば十分です。
(ですのでコールマン純正の場合はごく少量、グリスなどは絶対に使わないほうがいいです。)
装着時はすこし広げ気味にし、噛みこまないように橋から順番に回し入れるとスムーズに入って行きます。
②プレヒート~点火~消火
マニュアルでは次の通りです。(各部の名称は↓の写真参照)

ここであまり見慣れないニードルノブというものが出てきますが、
これはジェット孔のごく小さな穴を掃除するための細い針(ニードル)を上下させる専用のノブです。
内部はクランク構造になっており、コックの回転運動をニードルの上下運動に変える仕組みになっています。
ですので、左右どちらに何度回転させても問題ありません。
①加圧後ニードルノブを下向きに回しニードルを下げる
②火力ノブを少し回し生ガスを噴出させ、すぐ止める
③プレヒートカップに少し溜まった生ガスに点火
④しばらく待って火力ノブを開けて行く
⑤消火は、火力ノブを閉じた後、ニードルノブを回しニードルを上げる
⑥タンク全体が冷えた後、フュエルキャップを開け圧力を抜く
いわゆる今のコールマンとよく似た手順ですが、
生ガスでのプレヒートが必要なためその時大きな火柱が上がります。
(過去記事参照→M-1950)
また生ガスの煤で黒くなってもしまうので、
私はアルコールでプレヒートをするようにしております。
その場合、プレヒートカップに不燃性のカーボンフェルトを仕込んでおくとタレやこぼれの心配がありません。
そこにスポイトで、ぴゅぴゅっと二~三回分アルコールを染み込ますだけで十分です。
アルコールが燃え尽きるころ点火すると大抵きれいな青火で燃えてくれます。
また、520の一部のモデルや民生版の530はプレヒートカップを持たないので、
その場合は↓のようにヴェポライザー周辺にカーボンフェルト、グラスウール、金属たわしなど、
不燃性で吸水性のあるものを巻くとカップの代わりにできます。

消火は逆の手順で、火力調整ノブを閉じた後、ニードルノブを上向きに回せば終了。
ヴェポライザー内に残った燃料がしばらく燃えますがすぐに消えます。
このニードルは、ガスを噴出する小さなな(ジェット孔)がごみやすすなどでふさがらないよう、
穴をふさぐための文字通り針です。
ですので使わない時はニードルを上げたままで保管してください。
ですのでこのあたりでの必要なメンテとしては、ジェット孔の詰りと、各ナットのゆるみによる圧漏れです。
ジェット孔は先ほどのニードルのおかげでそうそう詰まりませんが、
実は、調理によるふきこぼしなどがよくある原因となっておりますのでご注意を。
またストーブはその特性上ひんぱんに熱せられ冷えるので、ネジが緩みがちになります。
ですので定期的にレンチでご確認ください。
ポイントとなるネジは、火力調整ノブと、ニードルノブの根元にあるもの。
ここが緩むと圧漏れで火力が落ちるだけでなく、漏れた燃料に引火してしまうこともあるので、
各々のノブが回せる程度にしっかりねじ込んでおいてください。
(内部にグラファイトパッキンがあり、それが適度に潰れつつシール性を維持しております)
そうそう、こいつはアメリカ製のためネジの規格はミリではなくインチです。
ですのでインチスパナがあると一番いいのですが、無い場合は小型のモンキーを使用してください。
プライヤーは、案外力が入らずつかみ損ねてしまいがちですし、ねじを傷つけます。
以上簡単ですが、M-1941の操作方法でした。
ヽ(^∀^)ノ
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